8月の宝探し


「私、アツヤ君には感謝してるし、宝探しも楽しかった。
でも、お金はいらない。
警察に届けないなら、選挙事務所に返そうよ」

「えっ……」


そんなぁ……。

せっかく見つけたのに……。


「いや、でも、もともと、なかったって言ってるとこに、わざわざ、持っていかなくても……」


こびるように笑顔を向けたけど、桃香はキリッとした表情を変えない。


「でも、アツヤ君だって、このお金が選挙事務所から盗まれたお金だってことは、わかってるんだよね?」

「いや、まぁ、それは……」

「わかってるのに、あれこれこじつけてるだけでしょ?」


ひえーーーっ、桃香、怖い!

いつものおっとり微笑んでる桃香、帰ってこーい!