8月の宝探し


ここじゃ、もう金の話をするわけには、いかねーな。


「マスター、上、借りるぞ」

「あぁ」


マスターは、じいさんのためのコーヒーをいれながら答える。

それを聞き、4人で2階に上がった。



「あーぁ、今日も散らかってんなぁ」


桃香が入ってくる前に、積み上げられたスケベな雑誌の、一番上の1冊を、さっと裏返した。

とりあえず、こうしておけば、裸のねーちゃんは目に入らないだろう。

顔を上げると、会長が苦笑いして、俺を見ていた。


「お、俺のじゃねーぞ!」

「でも、いつも見てんだろ?」

「うるせー!」