相変わらず、会長を疑ってるんだろう。 でも今朝は、桃香がいるせいか、口には出さない。 ったく、心配性だな。 大丈夫だっつってんのに! そのとき。 ――カランコロン。 ほぉら、会長だ! すぐに、マスターを見ると、 ホッとしたような表情をしてやがった。 おい、俺の言ったとおりだったろ? そう、目で語りかけると、ちょっと気まずそうに、マスターは目をそらした。 フン! 会長に限って、金をひとり占めしたりはしねーんだよ!