8月の宝探し


「でも、トモアキのクラスメートってだけで、それほど親しいわけじゃないだろ?
今まで、おまえらから沢木君のことなんて、聞いたことなかったぞ」

「今まではな。
でも、大丈夫。
会長は信頼できる男だよ」


俺がそう言っても、マスターはまだ心配らしい。

トモアキにも聞く。


「トモアキは、どうなんだ?
沢木君とは、どの程度の付き合いなんだ?」

「んー、会長とは、あいさつする程度だったけど、でも……」


トモアキは、そこまで言って、俺を見る。


「あっちゃんさ、昨日、会長となんかあった?」

「え?」


急になんだよ?


トモアキを見返すと、ニッコリ微笑む。