トモアキ、待ってろよ!
絶対に、高校卒業させてやるから!
トモアキを見ると、俺の態度の変化を、説明してほしそうな顔で、こっちを見ている。
けど、今はそれより、宝探しだ!
金を見つけないことには、トモアキを助けることはできないからな!
会長が、先に立って、階段の方に向かいながら、聞いてくる。
「だけど五十嵐、南校舎にも、北校舎にも、なかったんだよな?
次は、校庭を探してみるか?
それとも、体育館かプール?」
会長のあとについて、階段を下りながら、考える。
「うーん。もし、俺が犯人なら、隠してるとこを、ひとに見られたくないから、屋内に隠すと思うんだけどなぁ」
「じゃ、体育館に行ってみるか。
倉庫とか、舞台裏とか、隠せそうな場所があるかもしれない」
「あぁ、そうだな」

