トモアキは、桃香に、自分の家のこと話し出した。


「うちさ、とーちゃんがどうしようもない飲んだくれで、かーちゃんがパートで稼いでくれてるんだけど、
高校の授業料、払えてなくてさ。
俺、勉強好きなわけじゃないし、高校やめて、かーちゃんの負担減らしてやりたいなって……」


「そう、なんだ……」



桃香は、それ以上の言葉は出ないようで、黙り込んだ。


けど……、


俺は、やっぱり納得できない!



「なぁ、トモアキ、せっかく受かった高校じゃねーか!
それに、働くったって、なにやるんだよ?」


「とりあえず、フリーター、かな?
今のコンビニのバイト、もう少し増やしてもらって、他にもバイト掛け持ちしてって、思ってる」


「…………」