8月の宝探し


トモアキ、なんてことしてくれんだよ!

バラしてんじゃねーよ!



あたふたしていると、桃香がまっすぐ俺を見てきた。


「アツヤ君……、そうなの?」



さっき泣いたせいか、目がうるんでる。

まいったな、こんな目で見つめられちゃ、もう逃げられねぇよ……。


「あー、ゴメン!
桃香が、先輩に絵を描いてもらえなかったって言ってたから、トモアキに描かせたら、喜ぶかなーって思ってさ。
俺、単純だから、あんまり難しいこと考えられなくて、あの、だからそのぅ……」


しどろもどろに言い訳してると。


「アツヤ君……」


うわわっ、桃香、さっきより、目がうるんでねーか?