「なぁに? どうしたの?」 桃香がこっちをのぞきこんできた。 うわわわわっ! あわてて、トモアキの背中を押し、桃香の前に立たせる。 「見ろよ、桃香! すごいぞ! トモアキが、桃香を描いたんだってさ! すげぇ、似てると思わねぇ? いやぁ、トモアキ、絵、うまいなぁ!」 うぅっ、ちょっと、わざとらしかったか? 俺って、演技が、下手だなぁ。 でも……。 「え、すごい……!」