ドキドキしながら返事を待ってると。
「実は、私は、沢木君って完璧すぎて、ちょっと苦手だったの。
でも、話してみると、そんなことないね」
「ふぅん」
うーん、これはいいのか、悪いのか……?
俺が強引にふたりを誘ったことで、桃香は、会長と話すようになって、
その結果、会長の印象がよくなった、ってことだよな?
うーん……。
これからは、あまり、桃香と会長を近づけすぎないようにしよう……。
「あっ、沢木君、出てきたよ」
会長が、手に袋をぶら下げて、『ミラージュ』からこちらに歩いてくる。
袋は、ずっしり重そうだ。
500mlのペットボトル4本なら、2kgだもんな。

