8月の宝探し


「なぁ桃香、窓から、会長が出てくるの見てようぜ!」

「えっ、あぁ、うん……」


桃香を窓際に誘う。


「おっ、出てきた!
ほら、あそこ!」


昇降口から出てきた会長を指差し、桃香の注意をそちらに向ける。


そして、そのすきに、トモアキを呼び寄せて、耳元でささやいた。



「あそこの棚の上に、スケッチブックと鉛筆があんだろ?」

「うん」

「あれで、桃香の似顔絵、描いてくれよ」

「えぇっ?」

「いいから、早く!
桃香に気づかれないように、会長が戻ってくるまでに描き終えろ!」

「わ、わかった……」


戸惑いつつもトモアキはうなずき、棚の方へ移動した。