5年のとき、彫刻刀で指切って、大騒ぎになったことがあったっけ。
あれは、痛かったなぁ。
けど、同じグループの女子が、俺の指からふき出した血を見て、貧血起こして倒れて、
ケガした俺より、そっちの方が心配されてたっけ。
でも今は、あの頃グループで使ってた大きな机は消え、壊れたイスがひとつ、転がってるだけ。
棚の上を見ると、古びたスケッチブックが1冊、放置されている。
パラパラとめくってみると、何ページかは描いてあるが、ほとんどが白紙だった。
するとそこに、トモアキと会長が入ってきた。
「お、早いな。もう4階と3階は済んだのか?」
「うん、なんにもなかった……」

