8月の宝探し


「あの子の絵だった。
私じゃなくて、新しい彼女の絵。
すごくきれいに描かれてた……」



涙声になった桃香を、それ以上見てられなくて、背を向ける。



「そんなヤツのこと、もう忘れろ!
桃香には、もっと似合いのヤツがいるよ、きっと!」



桃香は、なにも言わないけど、気配でこっちを振り返ったのがわかった。

わ、わ、わ、どうする?

そうだ、明るい話に変えよう!



「昨日、会長にも聞いたんだけどさ、桃香だったら、4900万あったら、なんに使う?」

「え……、4900万?」

「おう!
会長はさ、なんとか党に寄付するんだと!
あ、今回盗まれたとこじゃなくて、別のとこらしいぞ。
で、桃香だったら、どうする?」