「うちの母は、ブランドが大好きなんだよ。
服でもバッグでも、フランスやイタリアの高級ブランドの物を買っちゃ、喜んでる」
「ふぅん」
「で、大学も、東大っていうブランドに憧れてて、俺をそこに入れたくて仕方ないんだ」
「へぇ……」
俺みたいな庶民には、高級ブランドも東大も、現実味がない。
けど、会長んちは、そういうのが身近な家なんだろうな……。
「俺も小さい頃は、母に言われるがままに、自分でも将来東大に行くんだと思いこんでた。
でも、中学に入って、それが俺のためじゃなくて、母親の見栄だって気づいたんだ」
「あぁ、なるほど」
「で、それに反抗したくなったんだよ」

