「ここって、たしか音楽室だったな……」 6年の冬、校内音楽会で、大太鼓を担当したっけ。 ここで、みんなで毎日のように練習したんだよなぁ。 でも今は、楽器はもちろん、机やイスも運び出されたようで、からっぽだ。 残っているのは、床に落ちている、汚れた数枚の楽譜だけ。 教室の真ん中に立ち、ぐるっと見回す。 「隠し場所になりそうなとこなんて、ねぇなぁ」 すると、ふいに会長が話しかけてきた。 「なぁ、五十嵐」 「ん?」