「さてと」 小学校の校門の前に立つ。 左右の会長と桃香も、校舎を見上げている。 「会長」 「ん?」 「会長も昨日、ここを飛び越えていく男を見ただろ?」 「あぁ」 「ホントに、ここに金はないと思うか?」 「さぁな」 「ある確率はどれくらいだと思う?」 「五分五分じゃないか?」 「50%の確率で、あるってことだな?」 言うと、会長はやれやれと首を振った。