8月の宝探し


「えー、あー、いや、トモアキがいつもお世話になって……」



俺らとタイプの違う、マジメな会長に、マスターはまごついている。

しょーがねーな、軽くフォローしとくか。



「マスター、会長はさ、あー、会長って、コイツのことなんだけど、
中学のとき、生徒会長やってたんだよ。
で、俺やトモアキと違って、成績優秀な優等生で……」


「そんなことは言わなくていい」



言葉の途中で、会長が横目で俺をにらみながら、口をはさんできた。


なんだよ、
せっかくフォローしてやろうと思ったのに……。


唇をとがらせてると、空気を読んだトモアキが、話を変えた。



「みっちゃん、ふたりにも、アイスコーヒー入れてあげてよ」