「どんくらい彼氏いないの??」

「え〜…??………忘れちゃったぁ〜」

「はぁ〜??なんだソレ。言いたくなさ気だなぁ」

「ん〜〜〜………」



「すげぇ好きだったんだ??」



「『好き』………だけじゃあ、付き合っていけない歳になっちゃったのかなぁ〜」





みんなではしゃいで花火をしてた

夜通し笑い転げて

明けていく空をいくつ仰いだかわからない

笑って

怒って

泣いて

また笑って

あの頃みたいな

あの気持ち。



あたしの心にはもう

あの花火は

映らない。




海沿いの点滅信号がオレンジ色に光る。



『幸福な恋愛』なんて

もうずっとずっと

昔の話。