不釣り合いな私の手をひいて歩く彼は自然と歩幅を合わせてくれていた。 もう少しで私のマンションというところで雨足が強まり私も彼も傘をさしてる意味等ないくらいにずぶ濡れだった。 彼が私の手をひいてマンションのロビーらしき所まで連れてきてくれた。 「スーツ…すみません…私、本当にこの近くなので、ここで結構です。」 ジャケットを脱ぎ財布からクリーニング代を出そうとすると 「そんなのいらないから…」 とぶっきらぼうに言われ、どうやら彼の機嫌を損ねたようだった。