ステッカー

気味悪いな…。

何なの、もう…。

私は反射的に、ステッカーに手を伸ばしていた。

軽く爪を立てて、ステッカーの端をカリカリと引っ掻く。

こんなの、いっぱい貼ってあったら街の景観を損ねるじゃない。

そんな言い訳を自分にしつつ、本音は違った。

ステッカーと目が合った事で、私は怖くなったのだ。

そんな子供じみた発想が恥ずかしくて、自分に言い訳してまでステッカーを剥がそうとして。