何を言ってるの?
おかしいよ。
それじゃあ、本当に恋人へのセリフじゃない。
あたしたちは、兄妹でしょ?
奈菜美さんが居るわけでもないのに、こんな演技しなくてもいいじゃない。
こんなの、変だよ。
おかしいよ。
前に回る凌の腕に触れ、離して欲しいと力を入れてもその腕は解放してはくれない。
寧ろ、更にギュッとしがみついてくる。
「りょう……。おかしいよ……。こんなの、おかしいよ……」
あたしは、震える声で抗議した。
さっきまで、懐かしい兄妹の昔話に声を上げて笑っていたじゃない。
なんでこうなるのよ。
抱きついていた凌は、あたしの体を自分の方へ向かせると、肩に両手を置き真っ直ぐ目を見つめてくる。



