おかしな二人



「おがわりっ」

水上さんは、まだ口の中に食べ物が入ったまま、こちらにぐっと茶碗を突き出す。

そんな水上さんの口の端に、ご飯粒がついているのは、指摘した方がよいのだろうか……。

ご飯をよそい手渡しながら、もう少しご飯粒のついたその子供のようなお顔を眺めていようと口を閉ざす。

軽い、嫌がらせだ。

それにしても、こんな風な上流階級の暮らしも今日で最後なのですね。
この後のあたしの暮らしは、一体どうなってしまうのでしょうか。

クリスマスに水上さんと二人でお出かけなんて、ちっとも予測がつきません。

いや……、ちょっとはついているんです。
以前の自由が丘のようなことくらいは……。

あれは、ひどかったなぁ。
ワインをガンガン飲んで、タクシー乗らないとか、えいじやしぃっ! とか駄々こねちゃって。

今回は、それを上回る!?
あれ以上酔ったら、どうなるんだろう?


残念。