「大阪は、どうでした?」 「んんっ!」 あたしの問いかけに、再びお茶を口に運びながら、眉間に険しい皺を寄せる。 おっと、いけない。 敬語を使ってしまった。 縁側の穏やかなおじいちゃんが、近所の頑固じじいになっちゃった。 なので、言いなおし。 「大阪は、どうだった?」 「楽しかったで。仲のええ友達もおるし、家族もおるからな」 そうかぁ、家族がいるんだよね。 やっぱり、親に甘えたりするんだろうか。