この話を持ちかけられた時も、ちょっとだけ交わした会話の中に、何かのスペシャルライヴにトリで出たとか言っていたが、あたしが知らないと言ったら、あの大きな目できっと睨まれた。
怖さに一歩退いたのは、言うまでもない。
そんな、ご主人様こと水上さんは、あたしの働きっぷりをいたく気に入ったらしい。
あたしの仕事っぷりは、コンビニと居酒屋で確認済みだとか。
細かいことは、これから色々訊かなきゃいけないわけだけど、とにかくお仕事しなくちゃ金にならん。
ああ、そうそう。
そんな雇い主の、水上英嗣様。
みずがみじゃないよ。
みずかみだよ。
濁点は、つかないんだって。



