「体がなまりそうだ」 うぅっ、と両手を突き上げひと伸びしてから思う。 水上さんが帰ってくるということは、この先凌から仕事の実行を告げられたとしても、動けないという事を意味する。 だって水上さんたら、門限十時を強制してくるし。 便利屋の仕事の事、あんまりよく思っていないみたいだし。 「参ったなぁ」 大体、依頼しておいて、それから、うん。でも、すん。でもない凌も凌よ。 まったく、どうなってんだか。 愚痴ってみても、身動きが取れないことに変わりはない。