おかしな二人



ふぅ~、と息を吐き、飲み終わったティーカップを片付け、若者らしく街にでも出てみようかと考えた。

さいわい、ここから街へ出るのに、電車一本乗っていけばいい。

電車賃は惜しいけれど、ただ家に居ても時間を無駄に過しているだけのような気がしてじっとしていられなかった。

動いていないと落ち着かないなんて、根っからの貧乏性みたいよね。

貧乏がすっかり沁みこんだ体を動かし、戸締り確認する。
水上さんに買ってもらったコートを羽織り、ほんのちょっぴりだけお金の入った財布と携帯を手にマンションを出た。