おかしな二人



次は、凌へと電話をした。
しかし、数回コールするも通話は繋がらない。

モデルの仕事がどんなタイムスケジュールで行われているのかさっぱりわからないので、もしかしたら出られない状況なのかもしれないと諦める。

着信履歴があるから、気づけばかけてきてくれるだろう。

紅茶も飲み終わり、なぁんにもすることがなくなってしまった。
凌の依頼は、あっちから連絡がない限り動き出せないし。
水上さんが居ないから、食品や日用品の買い足しをする物もない。

「ん~。どうしよう……」

ずっと暇なく働き続けていたせいで、ぽっかり空いた時間をどう過ごしたらいいのかちっとも分からない。

焼き鳥屋の大将に言えば、ちょっとだけでも働かせてはもらえるだろうけど、なんせ門限が十時だから忙しい時間に帰ることになってしまう。
そうなると、逆に迷惑になってしまうだろう。

やっぱり水上さんに言って、門限十時を何とかしてもらわなきゃ駄目かも。