『今、何時やと思っとんのやっ』

何時って。

「えぇーっとぉ」

あたしは、個室の廊下をススッと行き、店内奥に居た店員さんに時間を訊ねた。

「まだ十時前ですよ」
『どあほっ!! もう、十時じゃっ。女が一人で外出していい時間ちゃうでっ!』
「ご、ごめんなさい」

凄い勢いでどやされて、あたしは首を竦める。