* 「本当によかったんですか?」 ショップを出て大きな紙袋を肩にかけながら、あたしは水上さんに訊ねた。 「何がや?」 「コートです。こんな高いもの買って貰っちゃって」 あたしは、愁傷にもそんな事を言ってみる。 「前に約束したからな」 「そうですけど」 「まぁ、その分よう働いてもらうし」 そう言った水上さんの目が、キランッと光る。 ううっ。 その目、恐いんですが。 今まで以上にこき使われて、シンデレラ並にいじめ倒されるかもしれない。 ひぃぃぃっ。 このコート、今のうちに返すか?