恐る恐る水上さんを見ると、フォークをテーブルに突き立てるようにしてこっちを睨んでいる。

さっ、刺すんですか?
そのフォークで、グイッとあたしを刺しますか?

イヤイヤ、痛いですよ。
だって、それ四本も尖った先端があるじゃないですか。
そんなんで刺されたら、きっとものっ凄い鈍い痛みっていうんですか。
それにやられて、ウゲウゲ床を転げまわっちゃいますよ。
どうせなら、ナイフの方でサックリいっちゃって下さいよ。
きっと、鋭利な痛みの方が、まだましな気がするんで。
ね、ねっ。

半歩後ずさりながら、焦っていると。

「明も一緒に食えやっ」

と、苛立ったように言われてしまう。

そかそか、一緒に食事ですよね。
以前も、同じこと言われてたよねあたし。
いかんなぁ、学習能力に欠けている。