連はそっと私にキスをした
「嫌か…?俺とこういうこと」
私は首を振った
連はあまり慣れないけどそれでもとても
優しい指で私を愛撫した
「ん…連…」
頭に浮かびかけたアノヒトの顔を消す
目を閉じて過去を忘れようと強く決める
「紗智、目開けて。ここにいるのは
俺だよ、連だよ。」
一瞬、連がなおくんのことに気づいてる
んじゃないかって…思った
「ごめっ…連…ごめん…ごめ…」
どうしても、なおくんが頭から
消えなかった
目の前にいるのは連で
私を抱こうとしている男は連なのに
なおくんに抱かれているような気がして
連に対する罪悪感が消えなくて
涙が止まらなくなった。
「どうした?紗智…」
「ごめん…今日は帰る…」
服を着て部屋を出ようとすると
連がうしろから抱き締めてきた
「なぁ…紗智……行くなよ……」
