連の部屋に入ったのはべつに
初めてではなかった。
連の部屋はなおくんのとはちがった…
なおくんの部屋は真っ黒だったな…
この部屋で何度も遊んだのに、
初めて来たような感覚になった。
「お前、ここに来たのべつに初めてじゃ
ねぇだろ。
くつろげよ、いつもみたいに。
お前がそわそわしてると、気色わるいん
だよ」
「わ、わかってるよ」
私はベッドの上に寝転んで、
近くにあったマンガを読むふりをした。
「これでいいんでしょ。
ほら、ちゃんとくつろいでるもんねー」
「ほんと、お前って素直じゃないよな」
「うるさいっ、連に言われたくない!」
すると連は、私の隣に寝そべった。