出発する前の日は、私たちは関空のホテルに泊まることになっていた。



その夜、みんなで夕食を食べていた。



真奈ちゃんの彼氏…浩介くんとも、大分打ち解けていた。


冗談なんかも言えるような仲になっていた。



紗智「でもほんと、びっくりしたなぁ」

浩介「ほんとに急だったもんね」

「にしても、浩介くんはなんか意外だったなぁ」

「それ、どういう意味だよ!」

「なんていうか、ほら、真奈ちゃんって、今まで彼氏は山程いたけどさ、やっぱり結婚ってなるともうちょっと真面目な人と結婚するのかなぁ、なんて思ってたから」

「俺、真面目だろ?」

「いやー…そうは見えないけど(笑)」

「じゃあ、俺ってどんな印象?」

「んー…、チャラい!」

「そんな、俺でチャラいとか思ってたら、明日気絶するぞ?」

「どういうこと?」

「明日は、俺の弟が二人来るんだけど、チャラいとかもうそんな、並大抵じゃねぇから!(笑)」

「怖いの?」

「いや、根はすげぇ優しいよ」

「そうなんだ…」

「でも、女の子は気を付けたほうがいいかもな!特に紗智ちゃんみたいな可愛い子は…
あいつら、何するかわかんねぇから!」

「え!?」

「まぁ、俺もいるし、なんかあったら言っておいで」

「あ…ありがとう…」



浩介くんって、優しいんだ…


こういう優しさにきっと、真奈ちゃんは
惹かれたんだろうな…