黒髪の少年

アレンは物思いに耽っていた。
そんなアレンに、父は
「アレン。今日は一人で
出かけてみてはどうだ?」
アレンは驚いた顔をした。
「警備もなしだ。
少し危険だが、これを
持って行くといい」
そう言ってアレンに渡した物は、
青い剣だった。

冴えない顔で街を歩くアレンを、
街の住民の皆が心配した。
「何かあったのかしら?」
「さぁ、恋の病じゃない?」
アレンは全く耳を傾けずに、
真っ直ぐ歩き続けた。