黒髪の少年

彼女はとある国の王家に生まれた。
彼女はとても刺々しい性格で、
あまり彼女に寄る者は
昔からいなかった。
求婚を申し出る前に、
求婚は間に合っています、と
手紙が送られてくるほどだった。

ある日父はしかめ面で言った。
「シルビア。少しは
態度を改めてはどうだ?
このままでは結婚が危ういのだぞ」
シルビアは父を睨みつけた。
「勝手に求婚を申し出さないで。
あたしの人生はあたしの人生。
父上達に、レールを
ひいてもらうつもりは一切無いわ」
「じゃあ貴様は自分で男を
見つけられるのだな?」
父もシルビアを睨みつけた。
「ええ、見つけられるわ。
というか父上には関係の無い事よ」
シルビアは済まし顏で言った。