シルビアは生まれて初めて、
他の国の王宮に入った。
嫌われ者という理由もあるが、
自ら拒んでいたためである。
初めての違う王宮に、
シルビアは目を輝かせた。
「凄いわね。私の王宮以外の王宮を
見た事がないから見入ってしまうわ」
アレンの王宮の使用人が、
白くて綺麗な布を腕にかけて歩み寄る。
「アレン王子にお客様。
お飲物は何に致しましょう」
アレンは即答で答えた。
「僕はいつも通り、
オレンジジュースを頼むよ」
「あ、あたしもそれをお願い」
「かしこまりました。
少々お待ち下さい」
使用人は自然な笑顔を見せて下がった。
使用されているはずなのに、
どうしてあんなに自然な笑みを
見せるのだろうか、あの者は。
気になったシルビアは、
そうアレンに問い掛けた。
「なんでって?」
アレンは不思議そうな顔をした。
其処へ丁度、先程の使用人が
ジュースを持って戻ってきた。
「シルビア、自分で訊くといい」
シルビアたちの目の前に
ジュースを置いた使用人は微笑んで、
シルビアの方を向いた。
「何でございましょう」
シルビアは使用人を見つめ返して、
「どうして貴方は、
幸せそうに微笑むの?
王宮で使用人として
使われてるはずなのに」
「私実は、他の国の王宮に
お仕えした事があるのですが、
其処は規制が多くて、
ストレスの溜まる所でした。
それに比べてこの国の王宮は、
規制が一切なく、王家の方も
家族の様に慕って下さるんです。
だから、私は快く、この王宮で
仕える事が出来るのです」
「僕、初めて聞いたよ」
アレンは笑った。
他の国の王宮に入った。
嫌われ者という理由もあるが、
自ら拒んでいたためである。
初めての違う王宮に、
シルビアは目を輝かせた。
「凄いわね。私の王宮以外の王宮を
見た事がないから見入ってしまうわ」
アレンの王宮の使用人が、
白くて綺麗な布を腕にかけて歩み寄る。
「アレン王子にお客様。
お飲物は何に致しましょう」
アレンは即答で答えた。
「僕はいつも通り、
オレンジジュースを頼むよ」
「あ、あたしもそれをお願い」
「かしこまりました。
少々お待ち下さい」
使用人は自然な笑顔を見せて下がった。
使用されているはずなのに、
どうしてあんなに自然な笑みを
見せるのだろうか、あの者は。
気になったシルビアは、
そうアレンに問い掛けた。
「なんでって?」
アレンは不思議そうな顔をした。
其処へ丁度、先程の使用人が
ジュースを持って戻ってきた。
「シルビア、自分で訊くといい」
シルビアたちの目の前に
ジュースを置いた使用人は微笑んで、
シルビアの方を向いた。
「何でございましょう」
シルビアは使用人を見つめ返して、
「どうして貴方は、
幸せそうに微笑むの?
王宮で使用人として
使われてるはずなのに」
「私実は、他の国の王宮に
お仕えした事があるのですが、
其処は規制が多くて、
ストレスの溜まる所でした。
それに比べてこの国の王宮は、
規制が一切なく、王家の方も
家族の様に慕って下さるんです。
だから、私は快く、この王宮で
仕える事が出来るのです」
「僕、初めて聞いたよ」
アレンは笑った。
