その悲惨な状態をみて……声がでなかった。



「……ここは、もとは国だった。豊かなね……。
つぶされてしまったけど。」



「……これが……今の世界?」




「ええ。」




悲しく頷く妖精。



……知らなかった。

同じ世界にいるのに。


こんなことになっているなんて。