海の近くに住んでいたので、日々海を見るのは嫌でも日課だった。 それが今では見たくてたまらない一つとなった。 人の波に埋れ、したいことを見出せない、常に溺れているかのような錯覚。 そこで私に多くの助け舟が寄って来た。 下心ばかり浮き彫りの舟。 それを私は最初、運命の舟で、乗組員を運命の人と勘違いしてしまった。