図書館の眠り王子

普通じゃないことは分かってるけど、離れるのはなんだか嫌。




…自分勝手だなあ、あたし…



「行こ」


手を繋ぐ力をぎゅっと強くして、小山くんはあたしに言った。




「…うんっ」





…まあ、いいか。
あたしはこの時間が好きなのだから。