図書館の眠り王子

嫌われたかな。



だって、あたしなんかが小山くんを振るなんて。


知られたら、学校中の女の子を敵に回しかねない。





だけど、そんなことじゃなくて。
小山くんの低い声に泣きそうになった。




だって、あまりにも自分勝手。
自分は好きじゃないくせに、嫌われたくはないなんて。



「…っ、ごめんなさい……」


自分が情けなくて、気付けば涙が落ちてた。