図書館の眠り王子

小山くんがいた。
ちょっぴり息を切らしながら。


さっきの場所から、走って来たのかな。



「どうしたの…?」




あたしの声は、やたらと響いた。


たぶん、もうすぐお昼休みも終わり。
きっとあと数分で授業開始のチャイムが鳴る。


そんな中、ここにいるのはあたしと小山くんの2人だけ。



ドキリ、と心臓が飛び跳ねた。