カウンター席に座るあいつの姿をぼーっと横目で眺める。


まだ、他の生徒は来ていない。
2人きり。


それだけでも、心拍数が上がっているのが分かる。


──オレらしくない…



さっき、一緒に飯食ったときのことを思い出した。


真っ赤な顔でオレを見つめて、柔らかく微笑んで、…極めつけに上目遣い。



自分の顔に熱が集中するのが分かった。
それに気付かれたくなくて、冷たい言い方で追い払った。