図書館の眠り王子

「あの、あの時は大変無礼なことを…、じゃなくて、ありがとうございました!あの、これ。」



手に持っていたお菓子セットを渡すと、心底驚いたように、彼の目が見開いた。



わあー、綺麗な顔。
…じゃなくて!!



「おっ、お礼です!よかったらどうぞ。」


「……どう、も。」




ハッとして俯いていた顔を上げた。

だって今、お礼言ってくれた。