図書館の眠り王子

ちらり、と大地に目を向けた。


ただ真っ直ぐ前を向いている。




ああもう、苦しい。


前は、このくらいの距離じゃ遠いくらい、近くにいたのにな。





「…大地…」

「…ん?」

「…好き、です…」