図書館の眠り王子

ドキっと、心臓が飛び跳ねた。


「…大地が…?」

「うん。ここに運んできたのも小山くんだし。」

「…」

「会っておきなよ」





ガラッ!



タイミングが良いのか、悪いのか。
そこには、慌てて来たのか、息を切らせる大地の姿があった。





「…じゃ、じゃあ…あたしたちは戻るね?」


えっ…
だ、大地と…2人きり!?



帰る間際、麻希はあたしを応援するように視線を送った…