図書館の眠り王子

(うあー…、ほんと綺麗な顔)


こりゃ、いつぞや見た寝顔より数倍かっこいい。

うっかりその顔に見とれちゃってたら、それが歪んだことに気付き、ハッとした。


そりゃ、ガン見されたら気味悪いか。


「わ!ごめんなさい!あの、起こしてくれてありがとうございます」





恥ずかしい。
もうとにかくこの場から去りたい。

慌てて鞄をつかみ、鍵をとってドア向かう。

呆れたように彼も後ろから歩いてきて、図書館を出た。