図書館の眠り王子

「あー、なるほどね…」



あたしの話を聞いて、納得したようすの麻希だけど、すぐに眉をひそめた。



「小山くんを好きな子は沢山いただろうし…、あゆみが傷つくこともあると思う。でも、弱気になっちゃダメだからね。」


「弱気…?」


「そ。今まで通り、明るくしてればいいのよ。」


「…そー、なのかな。」





どんなことが起こるかなんて、あたしには分からない。


だから、麻希の言葉はあたしの身にしみた。