「うううっ、なんてこの子って可哀想なんだろう」
  そう思った瞬間瑪瑙は物語の中に入り込んでしまっていた。




「えっ?!あれ?此処は何処って、さっきまで読んでいた物語の中?な訳?」
  と、しばらく目を凝らし瑪瑙はあたりをキョロキョロと見渡しながら言った。




  だがどう考えても其処は明らかに自分がさっきまで読んでいた物語と全く同じ場所だった。




「ち・ちょっとこれってどう言う事な訳?って、もしかして夢?なのかな?」
  と思って瑪瑙は自分の頬を思いっきりつねってみた。