『ケホッ…』

苦しい…。

「倉井…?大丈夫か?倉井は体が弱いんだから…」

宮先が私の額に手を当てる。

「完璧に熱だな…一回、俺のばあちゃん家に行って休むか?」

『でもっ…龍が…』

早く会いたい…。

「自分の体を心配しろ。」

『…分かった…』

一回…休もう…。

ちょっと休んでもう一回捜そう…。

町は茜色に染まられ、

日が沈んで来る。

今日は…もう捜せないかな…?