『あれ?』


あたしはホームに着くと
あることに気がついた。


「明梨さん?どうしたんですか?」



するとあたしの2こ下の後輩で
幼なじみの弟の多田奏-タダカナデ-。が
声をかけてきた。



『ケータイ忘れたみたい。』



あたしがそう言うと
カナちゃんはクシャっと笑った。



自転車があれば間に合うけど
今日に限って車で送ってもらっちゃったんだろう。



「どうした?」



あたしはその声に
顔を上げるとカナちゃんと
同じ高校の制服を着た
男の子がいた。


「明梨ちゃんどうした?」


この子なんであたしの
名前知ってるんだろう?



「ケータイ忘れたみたいなんだよ。」


カナちゃんはあたしの
変わりに説明してくれた。