「林檎! 班、一緒になろ!」



「うん。……浩と一緒の人は?」



「竜と」



「あー、竜ちゃんか」



 川田 竜 カワタ リュウ
 竜ちゃんは大人しくて無口な人だ。つまり、浩とは正反対。



 自分に無いものに惹かれるって言うし、きっと浩と竜ちゃんが仲がいいのもそんな感じなんだろうな……。



 それに対して私と竜ちゃんは、自分と似ている点で親しくなり、お互いに竜ちゃん、林檎ちゃんと呼ぶようになった。



「え、木島! 川田君なの!?」



「何だよ七瀬。竜だと嬉しいの?」



「うん、まあね。良い選択だよ、木島」



 満足気な真希のその言葉の意味が理解出来ない私と浩と竜ちゃん。



「「「……何で?」」」



 見事に、揃った。



 真希は私たちを見て、にっこり笑う。